告知君

2006 年 6月 05 日

クソピザ!

Posted by: 黒沢 In: アジア|全て

pizza1 皆さんピザはお好きですか? 僕も大好きでした。今日まではな。

 昨晩は仕事で半徹夜。午後は久々に運動して空きっ腹。今日の私は最悪にハイテンションかつ、機嫌の悪い状態だった。
 帰りがけ、腹ぺこなので(昼食抜きだった)近所のカフェで何か軽く食って行こうかと思いきや、行きつけの店の四軒となりにオープンしたばかりの新しい食堂を発見。どうせ同じようなものを喰うなら、新しい店に入ってみるべかと足を向けたのが運の尽き……。

 先ずはメニューを開いてびっくり。下町の中途半端な洋食屋、オムライスひとつ480円──みたいな殺風景にも関わらず、随分強気な価格設定。なんだこりゃ……と思いながらも、さっさと食って帰りたいのでメニューの中で割安感のあったピザをオーダー。頭の中では塩鮭でご飯とか食べたかったのですが、そんなものはないのでピザで我慢。

 ウェイトレスは田舎からさらってきたばかりみたいなババア。無表情かつ何も喋らない。英語は一言もわからない(多分)。英語なんてわからなくても愛想が良ければ支障はない、が、ババアは放心状態のまま仕事しているような感じで不気味だった。

 タバコを吸いつつ(まだやめられない)外の景色を見る。考え事をする。天井をみつめる。タバコを吸う。通行人を眺める。ハゲたおやじの頭をじっと眺める。

 ふと時計を見ると、オーダーから40分が経過していた。客は私ひとり。老舗の鰻屋、もしくはこだわりピザ屋なら40分待ちも納得できる。でもそこはファーストフードに毛の生えた程度の店だった。普段なら笑って済ませるところが、今日の私は特別機嫌が悪い。

 「まだなのかよ?」と、ウェイトレスというかババアに訊ねる。英語だと逃げられそうな気配だったので現地語で訊ねるが、それでも「関わり合いになりたくない」と逃げられてしまう。

 続いて別のババアを呼び止めると、彼女も目をそらしたまま逃げてゆく。
 何なんだこの店は……。
 段々むかついてきた。いつもはニコニコしてるんですけどね、空きっ腹で寝不足だと人格変わるもんですよ。

 その場を仕切ってそうな風格のあるボスババアに強い口調で詰問するが、いきなり逆ギレしやがったので私も返し技でキレてみた。キレるといっても冷静さを内包させた小ギレ程度のキレっふりだったが。
 ババアは私の反撃に若干ひるみつつ「そんじゃ見にいって来るわよ!」と言い残したまま厨房に入ったっきり、いつまでたっても姿を現さない。
 全部でつごう一時間近く待った。我ながら良くもまあ一時間も我慢したなと自らの忍耐力を賞賛しつつ、でもピザは来ない。忍耐力も限界を超えつつあったため、私はなにか事件を起こさないうちに帰ったほうがいいかなと、噴火直前の脳みそを手で押さえながら「帰るから。一生作ってろ」と言い残して外に出た。

 するとまあ、タイミングを見計らったように例のババアが箱に入ったピザを片手に厨房から飛び出してくるじゃないか!(持ち帰るとは一言も言ってません)
 ババアはふてくされた表情のまま無言でピザをスロウ。私はもっとふてくされた顔でキャッチ。その場でババアの顔にビシャッとぶつけてやればスッキリしたのだろうが、手ぶらで帰っても腹ぺこで気が狂いそうな予感。だからここはぐっと怒りを抑え、震える手でカネを渡し帰宅……。

 家に戻って、ふと手にぶら下げたピザの箱を眺めるうちに、頭の中に黒い怒りがもやもや。血圧が180位まで上昇したところで我慢できなくなっちまって、衝動的にピザの箱ごと床にたたきつけた!

 でですね……。うっかり手元が狂って、思いっきり壁にぶつけちゃったんです! ほんでまた間の悪いことに、その瞬間、超適当な包装がブワッと裂けて!
 なにが起きたか理解するまで五秒。カーテンから壁から窓から、上を見ると天井にまで、かなりの広範囲で部屋中チーズ・ソース・具が飛び散り、殺人現場みたいになっちゃった!(マルガリータビザでした)

 でもね……。天井から糸ひいたトマトペーストがボタッ、ボタッとしたたるのを見るうち、あらゆる怒りがファ〜っと。ファ〜っと。消えたんです。不思議ですねえ……。
 部屋中にクソをなすりつけてゲラゲラ馬鹿笑いする奴の気持ちが少しだけ理解できたような……そんな気分でした。ジャッカス風の爽快感ね。皆さんも死ぬまでに一度やってみるといいかも。掃除に二時間かかりましたがね。

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