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ボールダー郡検死官室 検死報告書

名前・・・・・・ジョンベネ・ラムジー
出生日・・・・・1990年8月6日
年齢・・・・・・6才
性・・・・・・・女
病理学専門医・・マイヤー
種別・・・・・・検死
検死番号・・・・96A-155
死亡日/時刻・・96年12月26日、13時23分
検死日/時刻・・96年12月27日、8時15分
ID番号・・・・・137712
検死記録番号・・1714-96-A
最終分析・・
I.絞殺
  ※A、当局未発表
  B 首の擦傷、点状出血
  C 目の結膜と顔面の皮膚の点状出血
II.頭蓋の損傷
  A 頭蓋骨の挫傷
  ※B、C、当局未発表
  D くも膜下出血、硬膜下出血
  E 側頭葉の先の小挫傷
III.ほおの右側の擦傷
IV.右肩後部の擦傷、挫傷
V.背部左下部と左脚後部の擦傷
VI.膣部粘膜の擦傷、うっ血
VII.右腕をしばる毒物学上分析血中エタノール−検出なし血中薬物−検出なし臨床病
理学上の相互関係・・この6才の女性の死因は頭蓋外傷に関連した絞殺による窒息であ



   ジョン・マイヤー医師
   病理学者
   96年12月27日


 ※この後、約1ぺ−ジ、当局未発表


損傷の外部の証拠・・下顎から直角にある右耳のすぐ下、右側の耳道の1.5インチ下の
部分に、3/8インチ×1/4インチの大きさのさび色の擦傷がある。左のまぷたの下部
の側面の、結膜の内側に最大の大きさで1ミリの点状の出血がある。両眼のまぷたの上
側の皮膚に非常に小さい、1ミリ以下の点状の出血がある。左側のまぶたをひっくり返
すと、結膜にさらに小さい、1ミリ以下の点状の出血がある。右側のまぶたの上側と下
側の結膜にも点状の出血の可能性があるが、顔面のこちらの側に深いくぼみがあるた
め、確定するのは困難である。


 ※この後、約2ページにわたり当局は未公表。


内部の検査・・胸部の筋肉組織の前部は充分発達している。胸骨と肋骨の骨折は見ら
れない。

縦隔・・縦隔の中身は正常に分布している。21グラムの胸腺は正常に見える。切れ目
を入れた面は、小葉の形で、ピンク褐色である。点状の出血は見られない。隔膜の大
動脈と残りの部分は特記事項なし。

体腔・・左右の胸部の腔は藁色の液が5ccほど含まれている。肋膜の表面はなめらかで
きらめいている。心膜嚢は、3〜4ccの藁色の液を含み、心外膜と心膜は特記事項なし。
腹部の中身は正常に分布しており、なめらかな漿液に覆われている。腹部に液や血液
がたまった形跡はない。

肺・・右肺葉200グラム左肺葉150グラムは正常の肺葉の形状である。各肺葉の表面に
偶発的に生じた胸膜下の点状の出血が見られる。肺の切った面は、少しの力で切った
表面から出た水分を含んだ漿液を含んだ胞状の傷のない構造を示している。気管支と
脈管構造は特記事項なし。肺組織の硬化は見られない。


心臓・・100グラムの心臓は正常な外部形状である。心臓の前部の表面に胸膜下の点状
の出血が見られる。冠状静脈の分布は正常で、アテローム性動脈硬化の形跡はない。
ピンク褐色の心臓周は均質で、線椎症や梗塞の部分はない。心内膜は特記事項なし。
弁膜の先端は、薄くて、繊細で、柔軟で、病的増殖物や血栓症を含んでいない。大静
脈や大動脈は正常に心臓に出入りしている。卵円孔は一閉じている。


大動脈と大静脈・・大動脈は、その分岐血管と同じようにすべてふさがっていない。
アテローム性動脈硬化は見られない。大静脈は特記事項なし。

碑臓・・61グラムの脾臓は細かく皺のはいった膜嚢を有する。切った面は均質ですぐ
に識別できる赤と自の髄が見える。固有の異常は見られない。

副腎・・副腎は正常の大きさと形である。黄金色の皮質は薄い茶褐色の髄質部の上に
ある。固有の異常は見られない。

腎臓・・40グラムの右側の腎臓と40グラムの左側の腎臓は正常な外観である。表面は
なめらかでつやつやしている。切った面は、傷がついていない皮質の髄の構造を見せ
ている。腎臓の乳頭状突起ははっきりと境界がつけられている。輸尿管は両方とも膀
胱までふさがっていない。肝臓・・625グラムの肝臓は外観は正常。嚢はなめらかでつ
やがある。切った面は傷のない小葉の構造をしており、固有の異常は見当たらない。

膵臓・・膵臓は正常の大きさと形である。切った面は、繊細で小葉の形で褐色である。
固有の異常は見当たらない。

膀胱・・膀胱は縮小しており尿は含まれていない。膀胱の粘膜はなめらかでグレー褐
色。固有の異常は見られない。

生殖器・・膣蓋上部には異常がない。思春期前の子宮は3×1×0.8cmで目立たない。頸
部のロには異常がない。輪卵管も卵巣も思春期前で肉眼の検査では目立たない。

胆嚢・・胆嚢には2〜3ccの琥珀色の胆汁が含まれている。胆石は見られない。枯膜は
なめらかでベルベットのようだ。胆嚢管、左右の肝胆管、共通の総胆管は十二指腸ま
でふさがっていない。

胃腸の管・・食道は空である。それはグレーと自の粘膜で線がはいっている。胃には
少量(8〜10cc)の緑や茶褐色の粘膜のある物質が含まれている。それが何かは識別さ
れていない。胃の粘膜は自己分解しているが、出血や潰瘍の部分ほない。小腸の基部
の一部分に、黄色か薄い緑褐色の野菜か果実(パイナップルのかけらかもしれない)
が含まれている。出血は見られない。小腸の残りの部分は特記事項なし。大腸には、
やわらかい緑の糞便が含まれている。盲腸は存在している。

リンパ系・・特記事項なし。

筋骨格組織・・特記事項なし。

首・・首の解剖は胸腹部の組織と悩を取り除いてから行われる。首の後部の筋肉帯は
連続して切断される。胸鎖乳突筋の多数の切った面には出血は見られない。首の筋肉
帯の残りの部分には出血の形跡は見られない。甲状軟骨、輪状軟骨、舌の切り取った
部分には、骨折や出血の形跡はない。舌を何回も切り取った断面も出血や外傷の跡は
ない。甲状腺は2グラムで外観は正常である。切り取った面は細かく小葉で赤褐色であ
る。気管支と喉頭は、なめらかなピンク褐色の粘膜の線がはいり、固有の異常はない。

顕微鏡による検査・・
心筋層・・心室の心筋層は交錯する心筋組織の線推のかたまりからできている。線維
化も炎症も一見られない。

肺・・肺の胞状構造はきちんと維持されている。肺の血管のうっ血が確認される。固
有の異常は見当たらない。

脾臓・・脾臓の軽い自己分解がある。赤と自の両方の髄質が見える。

甲状腺・・甲状腺は正常の外観をした小胞からできている。偶発的に、慢性的な細胞
間の炎症性の湿潤物がばらばらに見られる。また、副甲状腺の小さな部分も見られる。

胸腺・・胸腺は普通の構造をしている。リンパ系の物質は傷がついていない。ハッサ
ル小体がちらばって存在する。血管の軽いうっ血。

気管支・・気管支の粘膜下層に軽い慢性の炎症がある。

肝臓・・肝臓の小葉構造はきちんと維持されている。炎症や由有の異常は見られない。

膵臓・・膵臓の自己分解があるが、それがなければ特記事項なし。

腎臓・・腎臓の全体の構造はきちんと維持されている。多分、皮質に整い血管のうっ
血があるだろうが、炎症はない。

膀胱・・膀胱の転移性の上皮が自己分解している。著しい固有の異常は見られない。

生殖器・・子宮の断面は、思春期前の年齢と一致している。卵巣は自立たない。

副腎・・副腎の構造はきちんと維持されている。固有の異常は見当たらない。

脳・・挫傷部の断面は、周囲が出血している皮質の血管が破裂しているのを示してい
る。炎症性の浸潤物の形跡も出血している組織もない。くも膜下出血が確認される。
大脳皮質のニューロンは神経細胞と同じようにはっきりとした輪によって囲まれてい
る。

膣部の粘膜・・すべての部分に、血管のうっ血と病巣の細胞間の慢性炎症が見られる。
膣壁および処女膜から採られたもっとも小さな組織をみても、上皮のただれがわかり、
その下には毛細血管のうっ血が見られる。外部から付着したであろう異物質である赤
血球がただれた上皮に存在している。急性の炎症性浸潤物は見られない。

証拠・・ボールダー警察署に証拠として提出された。



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