日本人旅行者・強盗に後頭部を強打される


 4月20日夜10時。市内中心部、63ストリート近辺にて日本人旅行者が強盗に襲われ、後頭部を強打されて金を奪われるという事件があった。
 この日本人は事件の二日前にカンボジアへ着いたばかり。日本人宿泊客の多いことで知られる、オータニホテルに宿泊していた。当夜、冷蔵庫に水が無いことに気が付き、喉が渇いたため、水を買いに向かうところを後ろから襲われたのである。

 彼は後頭部を強打された際、そのまま失神してしまったため、犯人の特徴などはなにも覚えていない。気がついたときには腕時計と小額の現金が奪われていたということだ。

 その夜、激しい頭痛に襲われたため、翌朝急いでカンボジアーナホテル内の診療所で診察してもらうと、精密検査を行う必要があるということで、プノンペン市内で検査施設の充実した病院を紹介され、そこでCTスキャンとレントゲン、その他の検査を行った結果、幸いにも異常はみられなかった。

 いままでの強盗は、だいたい二〜三名のグループで被害者を取り囲み、脅かして金品を奪うという手口ばかりで、抵抗しなければ傷つけられることもなかったが、今回の事件はひとつ間違えば命を落としかねない状況であった。

 プノンペンでは日没後、治安が急激に悪化するというのは常識となっている。もし日没後に行動する場合は、なるべく以下に記す点について注意を払いたい。

 夜10時以降は、酔っぱらいや若者によるギャング団が町を闊歩し、もめごとに巻き込まれる危険度がグッと高くなる。また、交通量が少なくなることで、車やバイクのスピードも上がり、明らかに酔っぱらいと思える運転の車も珍しくない。

 そして、たとえモニヴォン通りなどの大通りでも、路地と交差した暗がりなどでは強盗が出没すると思った方が良い。したがって街路灯の無い暗がりはなるべく歩かず、もし襲われた際も、なるべく抵抗したり逃げようと試みず、素直に金を渡してしまうのが無難な道だろう。そのときのために、普段から町歩きの際の所持金は、奪われても悔しくない程度の小額に押さえておくことをお勧めする。

 また、夜間流しで走っているバイクタクシーのなかには、強盗とグルになっていたり、バイタク自身が強盗ということもある。指示した方向以外の道に行きたがったり、顔つきが信用できなさそうなバイタクには乗らない方がいい。



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