復縁を拒む
妻を刺殺
(92.6.19)
都内バンスー警察署は19日正午、殺人事件の報を受け、パヤタイ区サムセーンナイ町ソイ・インタマラに急行した。現場は通称「パーマーイ」として知られる高級コールガールの置屋で、二階建て上下四部屋ずつあり、この二階奥の部屋に立ち入ると、室内は取り乱れ争った形跡があり、ベランダに中年男性と若い女性の死体が血塗れで折り重なっていた。
検証の結果、男性はチェンライ県マーチャン郡出身のトゥン・ケオノーカート(47)と判明。左胸に刃物による刺し傷が三カ所認められた。下になっていた女性は同県ウィエンチャイ郡出身のカンカム・ケオノーカートさん(26)で、胸に三カ所、背中に七カ所の刺し傷があった。
目撃者で同置屋に住むドゥアンさん(16)とエーさん(26)は事情聴取に応じて次のように述べた。同日朝7時、トゥンが妻のカンカムさんを訪ねてきて、チェンライに戻り同居することを求めたが同意を得られなかった。トゥンは一歳あまりになる子供の名前を口にし、平伏し合掌までしたが、カンカムさんはこれからもバンコクでコールガールとして男性にサービスするつもりだ。収入がいいし、チェンライで貧乏暮らしをするよりマシだから。とはねつけた。
11時まで長々と懇願し続けたものの聞き入れられず、怒りにとらわれたトゥンは部屋を出ると階下から鋭利な刃物を手にして戻り、最後通牒を突きつけた。それでもかたくなに拒否されたため、トゥンは妻の胸を力一杯刺し、カンカムさんは大声で騒ぎ立てながら必死で逃げ出そうとした。
ただならない叫び声にドゥアンさんとエーさんが駆けつけた時、トゥンが刃物を持って妻を追い回しており、間もなくベランダで追いつくと何度も突き刺した。二人の目撃者は驚いて助けを求めに駆け下り、再び引き返した時にはカンカムさんは血の海に沈んで身動きせず、その横に座ったトゥンが自分の胸を刺そうとするところで、やがて妻の体にかぶさるように倒れ込んだという。