怪しいぽっくり病
(93.1.17)

 サトウキビ畑で働いていたイサーン出身の就労者が相次いで死亡した。しかしその度に雇用主が原因不明のぽっくり病だと言って、遺体を実家に送っていたが、最近になって医師団の調査から真相が暴露され、遺族たちに大きな衝撃をあたえている。

 17日、スパンブリ県からの報告によると、昨年の暮れに同県にあるサトウキビ畑の持ち主が、イサーン地方や近隣県から労働者を雇いサトウキビの収穫作業を行った。ところがわずか一ヶ月足らずで就労者十人ほどが急死。主人はこれらの死亡者を警察に届けず、ぽっくり病だと言って遺族の元に死体を送り届けてきた。

 しかしウートン病院では死亡者が同じ畑の25歳から35歳の労働者で、しかも遺族の話では彼らが生前健康であったことから死因に不審を抱き、病院内に特別医療チームを発足させ原因究明を行った。と同時に県保険課と厚生省に連絡し、同省からも調査団が派遣され死因調査が行われた。

 その結果、畑の主人がサトウキビの収穫増大を計るために、労働者を長時間働かせようと水に覚醒剤を溶かして飲ませ、この水を大量に飲んだ者が心臓麻痺を起こして死亡したことがわかった。

 アピサク医師によると、命拾いした患者からゼンソクや呼吸困難な時の気管支拡張剤や強心剤として服用するテオフィリンや麻黄の主成分エフェドリンが検出された。主人はアンフェタミンの代わりとしてこれらのクスリを飲ませたものとみられるが、大量に服用すると心臓麻痺を起こすので危険であるという。

 現在治療中のサロムさんは、手当てがあと10分も遅かったら死亡していたという。また金欲しさに覚醒剤を飲んで、昼夜休まずに働く労働者がおり、取り締まりが強化されたために1錠2〜30バーツで売られているアンフェタミンより、このクスリのほうが1バーツほどで入手できるために常用者が多いという。

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