テレビで血だるま(94.12.2)

 チャンネル3の人気テレビ番組「パオ・ブン・チン」のため、兄弟が大ケガをするという事件が起きた。

 先月23日午後10時、チェンマイ王立病院にステープ(25)とプラユン(22)の兄弟が血だらけでかつぎ込まれてきた。兄のステープは右のこめかみに、弟のプラユンは頭部に深い傷を負っており、ともに血だるまになっていた。

 二人を病院へ運んだ親戚の話では、二人は人気テレビ番組「パオ・ブン・チン」の大ファンで、第一話から一回も欠かさずに観ているという。

 事件当夜も兄弟揃って酒を飲みながらこの番組に見入っていた。ところが番組の途中、酔ったステープが主人公のパオ・ブン・チンのことを「他人のことばかり考える愚か者だ」と批判した。これに対し泥酔している弟が、「それは違う。正義感が強い立派な人物だ」と反論。意見の別れた二人は激しい口論となり、激怒した兄は弟に飛びかかって「パオは大馬鹿者だ」と殴りつけるとともに、近くにあったナイフを掴むと、弟の頭部を切りつけた。

 一方、自分の血を見て半狂乱状態となった弟は、ナイフを奪うと今度は兄のこめかみに切りかかった。しかし騒ぎを聞いて駆けつけてきた近所の人が二人を引き離し、病院に連れていったためなんとか一命をとりとめる事ができた訳だが、タイ人とテレビを観るときは、おとなしくしていた方がよさそうだ。