23日、農業を営むトンバイ・ペットマイさんの妻パヤオさん(28)・ピチット県パンムンナーク郡クンタワー村在住が、県立病院で体重2500グラムの女の子を出産した。ところが乳児は成虫になる前のさなぎのように、2〜3ミリの厚い皮で全身を覆われており、手足は発育不全で小さく、鼻は厚い皮に押し潰され呼吸する穴はあるが鼻骨がない。しかも目は宇宙人を思い起こさせるように飛び出て赤く腫れ上がり、口もともぶ厚く出血しているように腫れ上がっているといった、今までにほとんど例をみない奇形児であった。
その後パヤオさんは子供を連れて実家に帰り静養しているが、このニュースを聞きつけた地元民たちが子供を一目見ようと毎日多数押しかけ、中には線香と花を持ってやってきて、子供から宝くじの当選番号を聞き出そうとする者もあらわれ、訪問客は後を絶たないという。
パヤオさんの担当医シティポン医師は彼女が避妊薬を今までに一度も服用していない事から、このような子供を出産したのは農作業に使用する農薬が原因ではないかと述べた。
27日、厚生大臣ウドムシン・シリセンナーム医師が記者団に語ったところによると、「県の病院が積極的な治療をためらっているようなので、バンコクの子供病院で子供を引き取り、徹底的な治療を施すように指示した。医療費は無論、国が援助することになろう」と語った。
更に同医師は「子供は遺伝子の異常で奇形になったと思われる。皮膚は蛇や魚の鱗のように固く、汗腺が詰まり発汗機能が不能で、体を動かすと固い皮膚が切れて痛み、皮膚に抵抗力がないので病原菌に感染しやすいと推定される。以前もヘビの皮膚をもった女性が話題になったが、この女性は現在治療を受けて以前より症状がよくなっているので、この子供も完治するのは難しいが、痛みを和らげ症状を軽くすることはできるのではないかと思う」と語った。
一方パヤオさんは「実家に地元の人や報道関係者が毎日たくさんやってくるので、私も娘も充分休養できずに衰弱気味だ。娘は体を包んでいる皮が少しずつ乾燥してきて、割れて魚の鱗のようになってきた。痛いようで目が覚めると泣いてばかりいる。ミルクはよく飲み胃腸の調子はよい」と話した。夫トンパイさんは「治療が困難なら、娘を色々な病院にたらい回しされるより、側に置いて最期まで見届けてあげたい」と訴えた。
皮膚専門医ソムスク氏は、この病気はHa-loquine Fetusという重度の皮膚病で、タイ人の間では非常に少なく、世界でも百人程度と言われている。幼児の場合は病原菌に感染しやすいので、保育器に入れないと一週間足らずで死亡するという。28日現在の報告では、パヤオさんの子供は子供病院に収容され、保育器に入れられて治療を受けているという。