さっさと妊娠させろ(95.1.27)

 昨年のクリスマスイブ、ソンクラ県ハジャイ郡の公営プールへ遊びに来ていた十二歳のスナンタちゃんと十四歳のソイウィモンちゃん姉妹が失踪するという事件が起きたが、今月17日、監禁されていた二人を救出するとともに、犯人のひとりソムサック(20)を逮捕したとの警察発表があった。

 姉のソイウィモンちゃんの証言によれば、事件当日に妹と公営プールで遊んでいたところ、顔見知りのウィラユットとその友人に食事へ誘われ、一緒についていった。ところが食事中急に眠気を催し、訳の分からないうちに一軒家に連れ込まれ、レイプされてしまったという。その後ウィラユットの家へ連れていかれたが、ウィラユットの母親は「さっさと妊娠させてしまいなさい。そうすれば子供の父親を訴えるようなマネはしないから」と、悪魔のような助言

 そのためウィラユットは姉と、友人は妹とそれぞれ場所を変えて潜伏。特にウィラユットは朝晩睡眠薬をソイウィモンちゃんに飲ませ、フラフラにしてからセッセとレイプを続けた。とソイウィモンちゃんは涙声で語った。

 翌18日にウィラユットは警察に自首してきたが、両親が金を積んだため、即刻保釈された。そうなると今度は被害者の家族が犯人の影響力を恐れるようになってしまった。というのもウィラユットの家庭は裕福で地元での影響力が強いほか、ウィラユット自身も札付きの不良のため、被害者の両親は逆恨みを恐れて夜は家の中へ閉じこもり、また姉妹も再び誘拐されるのではないかと怖がり、学校にも行けない日々が続いている。

 現在、郡福祉事務所が警察に対して公正な捜査を要請しているが、父親のサワッドさんは「仮に警官が犯人家族の影響力を恐れて、事件をもみ消そうとするなら、内務省に直訴する」と息巻いている。一方妹の方を監禁していた共犯のソウサックであるが、警察の調べに対して「自分らは愛し合っていた。今回も合意の上での共同生活」と戯言を主張。

 しかしタイの刑法では、十五歳以下の児童との性交渉は本人の同意があっても違法となっており、いずれにせよソウサックは罪に問われることになっている。