地獄の賭け(94.2.13)

 ナコンシタマラート県トゥンソン郡在住のキヤオさん(38)が、顔面蒼白で同郡中央病院に運ばれてきた。医師がキヤオさんを調べると、性器にはめた三つの大型ナットが抜けなくなっており、性器は真っ赤に腫れ上がり激痛に苦しんでいることがわかった。そこで医師らはなんとかナットを外そうとしたが、どうしても旨くいかず、仕方なく国立病院へ移送することにした。

 病院へ同行した友人の話しによれば、この珍事件はキヤオさんが友人宅で酒を飲んでいるときに起きた。宴もたけなわ、一人が大型ナットを三つ取り出し、それでリズムを取りながら歌っていると、別の友人が「これを性器にはめて売春宿へ行ったらウケるだろうけど、入るワケないよな」とふざけて言った。

 するとキヤオさんが「俺なら絶対はめてみせる」と言い張ったため「それなら賭けよう」ということになり、キヤオさんを除く全員ができない方に賭けたという。

 意地になったキヤオさんは自分の性器を取り出すと、友人らの声援のなか苦労しながらも本当にナットを三つともはめ込んでしまう。

 問題はそれからで、刺激されて勃起した性器にナットが食い込み激痛が襲ってきたが、今度は外そうにも外れない。性器は見ている間に腫れ上がり、激痛もひどくなる一方で床でのたうちまわる事となってしまったため、友人らは慌てて病院に連れていった。

 一夜明けた14日になっても依然ナットは外れず、性器の腫れはひどくなる一方。医師らは鎮静剤を打ち、治療法を検討するとともに、口々にこの愚行を罵っていた。

 最終的には全身麻酔の後、性器先端のうっ血している部分に注射針を刺し、血液を抜き、さらにワセリンを塗ってナットを回転させながら抜くことに決定。その後手術となり、医師と事務員が見守るなか難航しながらもなんとかナットを抜くことに成功した。

 主治医の話では「いままでこんな変わった患者はおらず、最初は治療法が考えつかなかった。まだ腫れがひどいため引き続き治療が必要だが、なんとか元通り使用可能になるだろう」と幾分呆れ顔で話していた。

 なお、この珍事件を聞きつけた人が大勢、ひと目この患者の顔を見ようと病院を訪れたが、キヤオさんは恥ずかしさのあまり部屋に閉じこもったままであったという。結果的に賭けに勝ってキヤオさんが友人から手にしたのは千バーツだった。